テレビとの接し方が圧倒的に変化(M-1グランプリ決勝に思う)

チュートリアルM-1優勝おめでとうございます。僕が大阪を離れるぐらいに「若手」として活躍していたコンビが漫才師の頂点に、、、いやぁ感慨深い限りです。

今回のM-1でのネタが早速YouTubeにあがっているのでご紹介。(そのうち消されるかも。。)

「ゆきずりの女を抱いたよ!」が最高。優勝が決まった一瞬、ですな。

いつのものか分かりませんが、同じネタ「ちりんちりんを盗まれた」を紹介。

M-1決勝とは、完成度が圧倒的に違います。ネタは生き物ですね。「ゆきずりの女〜」もアドリブなのかな、と推測されます。

・・・と、こんなこと(=誰かと、誰かが録画した2つの漫才のネタを比較すること)ができるようになったのも、ココ一年ぐらいの間なのか、と考える。(以下マジメ)

1年前ならば、テレビ番組を見逃した人は、友達にDVDを借りるぐらいしか観る手段がありませんでした。どんなに交友関係の広い人でも、DVDを借りられる友達はせいぜい数十人、といったところでしょう。しかも、自分の見逃した映像を録画して、しかも律儀にDVDに焼いて貸してくれる人、となるとが目的の映像が観られる可能性はかなり低くなります。

ただし、今となってはバーチャルな世界(あちら側=不特定多数=無限大)にいる「誰か」が「あなた」に目的のコンテンツを共有してくれる仕組みが出来上がってしまいました。同じような価値観を持つ人を容易に見つけられる仕組みが、映像に限らず急速に普及しています。YouTubeはその最たる事例と言えるでしょう。

話は少し変わって、家電メーカー各社そろってDVDプレーヤー売上が不調、らしいです。「ハイビジョンへのシフトが進む中で、アナログレコーダーからの移行過渡期」だと様々な記事で書かれていますが、YouTubeの普及も一因であることは確かでしょう。DVDレコーダーが普及し始めたころは、「録画が便利」とみんなが飛びついたのですが、もはや「録画する」ことすら面倒になってきた人達が、DVDレコーダーの代替手段として、YouTubeを利用しているのではないか、と個人的には推測しています。同じような価値観を持つ人が、無数に存在し、「誰か」が録画・アップしてくれた映像を見る仕組みとしてのYouTube。さながら、インターネット上にある超巨大なDVDレコーダー、といったところ。一般消費者にとっては「利便性」は「画質」に勝るため、わざわざ高い金を出して、DVDレコーダーをハイビジョン対応機器へ買い替えをしようとの気持ちにはなりません。(かくいう僕もその一人)

ハイビジョン化が進む家電市場と対局の位置である「粗悪な映像サービス」YouTubeの隆盛。技術を追い求め、製品化している家電メーカーにとっては、大変な皮肉です。こういった流れは、あくまでここ1年あまりでの変化。1年後の今頃はどうなっているのか?は、到底わかるわけない、です。