脳と仮想

脳と仮想 (新潮文庫)

脳と仮想 (新潮文庫)

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」とか、テレビでよく見る(モップ頭の)茂木さんの著書。彼は脳科学者、らしいという以外の知識はゼロですが、ふと読んでみたくなり、読む。

本書、科学者が書いた哲学本、なんですね。

人が現実だと感じている「今、この」感覚は、それぞれの「脳」という閉ざされた主観で作り出された仮想であり、科学という客観では決して説明できない。例えば、"美しい花"を見た時の「美しさ」は人それぞれであり、数値では決して表現できない感覚。では現実とは何ぞや?科学とは何ぞや?意識とは何ぞや?心とは何ぞや?本質とは何ぞや?

のような禅問答のごとき思索・思考がつらつらと。ものすごく難しいテーマのわりには、読みやすい。