ソニー/任天堂、マーケットイン/プロダクトアウト
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普段、全くゲームをしないのですが、今、ゲーム機買うとしたら、ニンテンドーDSか、Wiiでしょう。PS3は値段が高いこともありますが、なんだか巷で言われる"戦艦大和"な感じが気持的にフィットしません。
で、もろもろ大人の事情があって、久多良木さんがSCEの取締役を退任。
- 【東京ゲームショウ2006】あり余るCPUパワーと巨大ネットでPS3ゲームは現実を作り出す---久多良木氏が夢を語る | 日経 xTECH(クロステック)
- 7年半前に久夛良木健氏が語ったこと | 日経 xTECH(クロステック)
- 【特別インタビュー】「失ったものを取り戻したい」---任天堂岩田社長が「Wii」に込めた想い | 日経 xTECH(クロステック)
ソニーグループに数千億規模の新しいビジネスを作った人なので、簡単に批判できないことは理解しつつも、↑のような記事を読んでいて、極論として、以下対比で考える。
現段階では任天堂のやり方が評価されています。が、久多良木さんがプレステ・プレステ2を作った頃は、間違いなく、「久多良木さんが欲しいもの=みんなが欲しいもの」だったわけで、SCEのアプローチは決して間違っていたわけではない。任天堂のDSにしろ、Wiiにしろ、「みんなが欲しいと思うもの」を発端として開発された商品なのかもしれませんが、岩田さん自身の「自分の欲しい物」であったはずですし。。
そのあたりマーケティング用語では、「マーケット・イン」とか、「プロダクト・アウト」とかいう言葉で比較されるようです。詳しい考察は以下エントリを参考。
アプローチはどうあれ、勝手にまとめてしまうと「自分が欲しくて、みんなが欲しいと思うものを作る」ことが商売の当たり前の基本、ということ。
個人的にソニーがPS3開発で「みんなが欲しいと思うもの」に関して読み間違えたのかな、と思うのは「携帯コミュニケーションの発達」について。
プレステ2の発売は、2000年。iモードの開始が1999年なので、現在ほど、携帯コミュニケーションが発達してなかった頃。そのころ、みんなにとってプレステが目指した「圧倒的な映像表現」には新鮮な驚きがあったわけで、大ヒットにつながった。
が、現在は、「圧倒的な映像表現」とは無縁の携帯コミュニケーションが成熟。プレステが目指す世界と、みんなの気持ちは乖離してしまった中、携帯の持つ「身体と結びつく」感じのインターフェースや、「お手軽コミュニケーション」を実現できるDSとかWiiとかが支持されるよう結果になった、と考えています。
個人的にも、仕事で携帯コンテンツの話をエライ人にする時は、理解してもらえなくて困る場合が多い。久多良木さんも、携帯電話の持つコミュニケーションの世界は理解できないのかもしれません。